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【現場の勘違い】「気温が高くなきゃ大丈夫」は間違いだった。鉄筋工Tさんの体験談

おじさん

📍 建設業 / Tさん(40代・鉄筋工)
🗓 取材日:2023年6月18日/取材地:埼玉県川口市・橋梁工事現場

目次

曇りの日でも、体は水を失っていた

「今日は涼しいな、って思ったんですよ。でも昼過ぎ、急に視界がチカチカしてきて…」

そう語るのは、橋梁工事の現場で鉄筋作業にあたっていたTさん(40代)。

この日は曇り空で、気温も27℃ほどだった。現場でも「今日は楽だな」という声が多く、水分補給もやや気が緩んでいたという。

「休憩の時にコーヒーは飲んでたけど、水とか麦茶はあまり減ってなかったですね。のども渇かなかったし」

しかし、午後2時を過ぎたあたりで異変が起きる。しゃがんで作業していたTさんの手が突然震え出したのだ。


湿度と作業着が“体の水”を奪っていた

気温だけが脱水の原因ではない。

実はこの日、湿度は80%を超えていた。さらに現場で支給されていた夏用作業服は高機密で、通気性が悪く、内部に熱がこもりやすい素材だった。

「汗はそんなに出てる感じしなかったけど、インナーがびしょびしょで…あ、蒸発してるんだって後で気づきました」

Tさんはすぐに塩タブレットと経口補水液を摂取し、その日は現場を早退することにした。


“水を飲む時間”をスケジュールに入れる時代

おじさんが水を飲む

最近では、厚生労働省や国土交通省の現場安全指針にも「作業中の定時給水」が盛り込まれている。

Tさんの現場でも、翌日から「9:30/11:00/13:30/15:00」の時間帯に給水タイムを明示的に設けたという。
そのほかにの時間にも適宜水分補給を推進している。

「なんとなく飲む、じゃダメなんですね。スケジュールに入れないと、やっぱり後回しにしちゃう」


Tさんの声

「暑くないから大丈夫って、完全に思い込んでました。でも、湿度とか作業着とか、見えない要素で体が乾いてたんですね。水、飲むって、ほんと命守る行動なんだなって実感しました」


※この記事は現場体験と公的機関(厚生労働省・国交省など)が定める作業現場における熱中症対策ガイドラインをもとに構成されています。 体調に異変を感じた際は、早めに休憩を取り、必要に応じて医療機関の受診を検討してください。

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